トワイライト・ノベル

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2010.02.23【 6.春が訪れる前に

  久しぶりに空から灰色の雲が去り、太陽が顔をのぞかせた。冬の太陽が放つ光は弱々しいが、寒さに凍える日々を送っている者たちに、十分すぎる暖かさを与えてくれる。そのせいか、今日は屋外で作業する使用人たちの姿が目立つ。カミーユも今朝早くから外に出て彼らと雪で遊び、はしゃぎ疲れて、今は眠ってしまっている。 今日もライアンはジェニーの前に現れなかった。暗殺未遂事件の処理とかでジェニーの剣の指導が中断され、既...全文を読む


2010.02.16【 6.春が訪れる前に

 「なっ、何をおっしゃるのです、王妃様!」 王妃に駆け寄った侍女が、王に向かって声を張り上げた。「王、どうか、王妃様のお言葉を本気でおとりにならないでくださいませ! 王妃様は、この男を哀れんでいるだけでございます!」 だが、王は眉ひとつ動かさず、何も答えなかった。日がかげり、冷たく湿り気のある風が人々の間を吹きぬけていく中、侍女の声だけがその場にむなしく響く。「王妃様、こともあろうに、この男は王妃様...全文を読む


2010.02.09【 6.春が訪れる前に

  湿った地面を蹴って近づくその足音を聞くと、サンジェルマンの脳裏には、同じように王城の廊下を走っていた、約五年前のある日の午後が思い出された。サンジェルマンの人生の中で、最も長い一日のことだ。 なぜ今、この瞬間にそんなことを不意に思い出したのだろう。思い当たるとしたら、今朝、アリエルから突然の訪問を受けたことしかない。 アリエルがわざわざ出向いてくるときは、良くない知らせの場合が多い。サンジェルマ...全文を読む


2010.02.02【 6.春が訪れる前に

 女神エクリシフェに共に誓った同士、ジェニーへ この手紙をきみが読んでいるのなら、あのモーリスという男は本当に誠実な人なんだね。 あえて、名前は書かないけれど、私が誰かわかるよね? そう、私は生きていたんだよ。驚いた? きみと生き別れてからもう二年半くらいになるんだね。 きみがモーリスに助けられ、子どもを無事に産んだことは本当によかったと思ってる。でも、風の噂で、きみが王城にまた連れ戻されたと知って...全文を読む


 

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プロフィール

蒼井りゅう

Author:蒼井りゅう
気の向くままに、主に恋愛小説を書いています。
毎日の音楽、気ままな旅、気のおけない友人たちとの楽しいひととき、美味しいゴハンが創作活動のもと!

好きな作家:山田詠美、群ようこ、星新一、ジョアン・フルーク、ロバート・パーカー、ジェフリー・アーチャー、ジェイン・オースティン、オスカー・ワイルド

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