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 【 2009 年 12 月】 更新履歴

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2009.12.30【 5.生と死の境界線

  刃面にある無数の細かなひっかき傷から注意をそらそうと、ジェニーは必死に男の名を思い出そうとした。今日が初対面だったような気もするし、面識があった者のような気もする。たしか、ジェニーたちが席に着いたときには、男は既に前列に座っていた。周辺にいた全員と簡単な挨拶は交わしているので、男も名を名乗ったはずだが、名前は覚えていない。 男の腕に顎を押し上げられ、剣の刃がジェニーの顔面にいっそう近づいた。ジェ...全文を読む


2009.12.22【 5.生と死の境界線

  “晩餐の間”に入る手前で、通路の向こうから歩み寄ってきたサンジェルマンの顔をひと目見たとたん、ゴーティスは、彼らが任務を失敗したのだ、と予想をつけた。 だが、予想どおりの結果でも、ゴーティスはがっかりもしなければ、彼を責めるつもりにもなれない。ゴーティスはその任務を彼に命じた時点から、既に心のどこかで、それがうまくいかないだろうと感じていたのだ。決してサンジェルマンの失敗を願っていたのではないが、...全文を読む


2009.12.15【 5.生と死の境界線

  ヴィレールが冬に入る直前のこの季節、数年ぶりに復活したという闘技大会を前に、ヴィスコンデールの街は人々でごったがえしているという。見物客だけでなく、首都に集まる人々を目当てに、商人たちも各地から続々とつめかけているらしい。 二日後に開催される大会のために宿屋はどこもかしこも満室で、娼館まで大繁盛だ、とユーゴが普段以上に賑わう街の様子を語った。彼は王城に来る前にヴィスコンデールにまで足をのばし、そ...全文を読む


2009.12.08【 5.生と死の境界線

  扉が引かれたとたん、ゴーティスは、近衛の体の向こう側から、床を滑るようにして自分に突進してくる白い物体に目を奪われた。部屋の二隅が照らされているだけの暗い部屋で、ゴーティスはその正体を見極めぬまま、ほとんど反射的に剣を引き抜く。「何……者!」 体は自然に臨戦態勢に入り、両手は勝手に剣を構える。「マーマ!」 ゴーティスが、ひらひらとはためく白い布の下に二つの瞳を見つけたのと、その下にある小さな唇がそ...全文を読む


2009.12.01【 5.生と死の境界線

  女官長はごくまれにだが、病的と思えるほどに興奮して手がつけられなくなるときがある。 それでも、彼女は世継ぎに恵まれない王妃カサンドラに苛立ちを募らせながらも、ここしばらくは小康状態を保ち、節度とある程度の敬意をもって接し続けていたようだ。ところが、闘技大会もあと十日とさし迫った日の夜のこと、王妃に対する女官長の怒りが炸裂した。 といっても、カサンドラが女官長に何か特別なことをしたり、言ったりした...全文を読む


 

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プロフィール

蒼井りゅう

Author:蒼井りゅう
気の向くままに、主に恋愛小説を書いています。
毎日の音楽、気ままな旅、気のおけない友人たちとの楽しいひととき、美味しいゴハンが創作活動のもと!

好きな作家:山田詠美、群ようこ、星新一、ジョアン・フルーク、ロバート・パーカー、ジェフリー・アーチャー、ジェイン・オースティン、オスカー・ワイルド

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